犬のしつけ方

ビーグルの飼い方〜人も犬も幸せに暮らすために〜

ビーグル 飼い 方

くりくりとした大きな瞳に垂れた耳。「ビーグル」はその愛らしさから、根強い人気を誇る犬種です。そんなビーグルをいつか家族に迎えたいと考えている方も多いのでは?

でも、ちょっと待ってください!ビーグルは飼い方次第で、人も犬もハッピーにもアンハッピーにもなることがあるのです。彼らの性質をしっかりと理解した飼い方で、ビーグルとのたのしく幸せな暮らしを実現しましょう!

1. ビーグルの飼い方1~ビーグルってどんな犬?~

ビーグルの飼い方をマスターするためには、ビーグルがどんな犬なのか、彼らの特徴や性格を知ることから始めましょう!

①ビーグルの特徴

ビーグルの故郷はイギリスです。古くから狩猟犬として(主にウサギ狩り)、人間と共同生活を送ってきた犬です。昔の西洋絵画などにもビーグルの祖先と思われる犬が描かれている程その歴史は古いと言われています。ビーグルの鳴き声は大変よく通るため、獲物を見つけて知らせる時など、狩りをする人々の役に立っていたのです。

ビーグルは子犬の頃はほとんど真っ黒の毛に覆われていますが、だんだん茶色の毛に生え変わっていき、成犬になると私たちがよく知っている白、茶、黒の混じった毛色になります。毛色は2色の子と3色の子がいるようです。

ビーグルの大きさは体高が33〜38cm程度、体重は8〜14kg程度で「中型犬」に分類されます。体格は筋肉質でがっしりとしていて、大きめのビーグルだとなかなかの重量感を感じるかもしれません。健康的な体質で病気にもかかりにくく、寿命はおおよそ12〜15年と言われます。

その特徴的な垂れた耳からもイメージできますが、ビーグルは人気キャラクター「スヌーピー」のモデルとなった犬です。ビーグルの愛らしさは多くの人を魅了しているのですね。

②ビーグルの性格

もともと狩猟犬として活躍していたビーグル。その頃の名残が、彼らの性格、ひいてはその飼い方にも大きく影響しているようです。ビーグルの性格をまとめると以下のようなことが挙げられます。

・やんちゃ
・活発、元気
・寂しがり屋
・甘えん坊
・社交的で人見知りしない
・人に慣れやすく、飼い主以外の人や他の動物とも仲良くできる
・愛情深い
・協調性がある
・素直で穏やか
・攻撃性が低い
・賢い
・マイペースで頑固
・小心者
・大胆かつ用心深い

これらを踏まえて、ビーグルの得意なこと・苦手なこともまとめてみました。

〈好きなこと・得意なこと〉

・運動、遊ぶこと
・人と一緒にいること
・食べること(食欲旺盛!)

〈苦手なこと〉

・じっとしていること
・ひとりで長時間留守番すること
・雷などの大きな音

もちろん、全てのビーグルがこれに当てはまるわけではありません。ビーグルの中でも、穏やかでのんびり過ごし、運動よりお昼寝が好き!なんて子もいますし、雷の音も大丈夫な子や、生まれつき少食な子もいるでしょう。

ただ、ビーグルの特徴としてこうゆう子が多いという認識を持っておくことはビーグルに接する際に何かと役立つことだと思います。なぜそんな風にするのか?という疑問が湧いたときにも、ビーグルらしさのひとつだと分かれば解決しやすくなるかもしれません。

2. ビーグルの飼い方2~ビーグルはよく吠える?~

ビーグルと暮らすうえで、最も多いお悩みのひとつ、それは大きな声でよく吠えるということ。

その昔狩猟犬だったビーグルは、もともとよく通る大きな声を持っています。なぜなら狩りのあいだ遠くにいるご主人に「獲物はここにいますよ!」と伝えることがビーグルのお仕事だったわけですから。

ビーグルの大きな声は、彼らが人との暮らしで活躍していた証。それは彼らの素晴らしい歴史であり、ビーグルらしい特徴のひとつですから、それもまるごと受け入れられるかどうかが、ビーグルと暮らせるかどうかのひとつのポイントになるでしょう。

ただ、それもどんな風にビーグルに接するか、飼い方によってかなりかわってくるでしょう。ビーグルは賢い犬ですから、ビーグルならどんな子もむやみやたらに吠えるということはないと私は思います。

「ビーグルは無駄吠えが多い」と言う方もいますが、ビーグルに限らず、本来犬は無駄に吠えるということはありません。犬にとって、吠える=声を出すことは、コミュニケーション方法のひとつ。自分の意思を人間や相手に伝えるためにやっていることなのです。ですから、ビーグルが吠えたら、そこには必ず何かしらの理由があります。

その理由は、ビーグルの場合、主に運動不足やコミュニケーション不足が原因であることが多いようです。

運動不足に関しては、ビーグルの特徴として他の中型犬よりたくさん運動したい犬種ですから、あまり運動量が少ないとストレスになってしまいます。かといって、あまりにも運動させすぎると(長時間ずっと走らせる、自転車で並走して散歩するなど)、かえってアドレナリンが増えて興奮状態になってしまい、それが吠えにつながることもあるので、その子に合わせた運動量を見つけていくことが大切です。

また、コミュニケーション不足というのは、こちらもビーグルの性格のひとつに甘えん坊で人といるのが大好きということがあるので、1匹でお留守番をさせすぎたり、かまってあげることが少ないと、寂しさから自己主張をすることがあるのです。「もっとあそんで!もっと一緒にいて!」という人間が大好きなビーグルだからこそのアピールなのですね。

また、先に書いたように、狩猟犬時代のビーグルのお仕事は「吠えてお知らせすること」。そのうえ、自分の意思をはっきりアピールする子が多いので、そういったことを踏まえると他の犬種に比べて“声に出して気持ちを伝えるのが得意なタイプ”、それがビーグルなのでしょう。

けれど、ビーグルの中にもほとんど吠えない性格の子もいるようですから、やはりその子ひとりひとり違うのですね。ビーグルも10匹10色。ビーグルだからこうなのだと決めつけず、その子に合わせた飼い方・接し方を見つけていけると良いですね。

とはいえ共に暮らしてみなくてはその子の性格は分からないわけですから、その点を踏まえても、集合住宅や大きな音が難しい住環境にある方は、ビーグルと暮らすことを冷静な目でよく検討する必要があるかもしれません。

では、具体的にどんな飼い方をすれば吠えることをできる限り抑えることができるのでしょうか?次はビーグルの飼い方、特にしつけについてをまとめてみたいと思います!

3. ビーグルの飼い方3~しつけのポイント~

さて、ビーグルが大きな声を出すということを知り、やっぱりビーグルとの暮らしは見送ろうか…と不安が大きくなってしまった方もいるかもしれませんね。

でもきっと大丈夫!確かに「カワイイ!」という理由のみでなんとなく選んでしまうのではなく、冷静に判断をすることはビーグルを迎えるにあたりとても大切なことですが、ビーグルの飼い方に関しては、彼らの性格をよく理解してその特性を生かした飼い方をすれば、ビーグルとの暮らしは本来とても楽しいものです!ここでは、ビーグルの飼い方の中でも特にポイントとなるビーグルのしつけに焦点を当ててみました。

ビーグルをしつける上で何より大切なのは「根気よく取り組むこと」です。ビーグルはとってもマイペース。言い換えれば頑固であるとも言えますから、一度叱ったり教えただけですっかり直ってしまうということは少ないかもしれません。しつけにあたり人間の方がイライラしたり焦ったりして先にギブアップしてしまうこともままあるようです。

でも、人間と共に暮らしてきた歴史の長さを考えればビーグルは本来人間と暮らしやすい犬なはずですから、ビーグルを“良い子”にするのも“悪い子”にするのも、すべて飼い方次第と言えるかもしれません。そのためにも、できるだけ子犬のうちからしっかりしつけをするということがビーグルの飼い方のポイントと言えるでしょう。

では具体的にはどんなことに気をつければ良いのでしょうか?

①リーダーを決める

狩猟犬として活躍していたビーグルは、集団の中でリーダーの命令に従いながら行動する生活を送ってきました。ビーグルだけではありませんが、犬は群れの中で自分の地位はどこなのかをはっきりとさせたいという性質があります。

家族の中でリーダーは誰なのか、誰に従うべきなのかが明確になっている状態は、ビーグルにとってストレスの少ない環境であると言えます。リーダー(人間)に従うことが日頃から当たり前になっていれば、よりしつけもスムーズに行えるでしょう。

②大声で叱らない

人間にとって、やって欲しくないことや困ることをビーグルがしてしまったとき、ついつい大きな声で怒鳴ったり、イライラの気持ちをぶつけて怒ってしまうことはありませんか?

マイペースで自分の意思をしっかり持っているビーグル。彼らをしつけるとき、感情にまかせて大きな声で叱っても、さほど効果はありません。残念ながら、あまり聞く耳を持たないタイプ、とも言えるかもしれませんね。(笑)

最初にもお伝えしたように、ビーグルのしつけはあくまで地道に根気よく。大声で叱るのではなく、彼らの目を見て冷静に「これはしてはいけない」ということを伝えましょう。また、好きなおもちゃなどをうまく使って意識をコントロールするのも良い方法です。

ビーグルはとても利口な犬種ですから、人間が伝えたいことは上手にキャッチすることができます。小心者な一面がある特徴から考えても、大声を出してはかえって彼らを萎縮させたり、場合によっては反発心を生んでしまうかもしれません。(まるで人間の思春期みたいですね!)

リーダーである人間側がまず落ち着いてコミュニケーションをとるようにしましょう。長い時間をかければ、たとえ成犬からのしつけの場合でも、きっと改善していけると思います。

③運動量に気をつける

ストレスが溜まると人間だってイライラしたり、精神的に不安定になりますよね。犬だってそれは同じ。特に運動が多く必要なビーグルは、適切な運動量があることで、落ち着いて生活できることに繋がると考えられます。

1日2回、30分以上が目安となりますが、あまり長時間多すぎてもいけませんし、その子が落ち着いて過ごせる運動量やあそびの方法を、子犬のうちから様々なバリエーションで試して見つけていくことで、ストレスを軽減し、リーダーの言うことがしっかり聞ける余裕をもたせてあげてください。

④ハウストレーニングも大切

ビーグルはとにかく食欲旺盛!もちろん個体差はありますが、「大きな声」と並んで、この「食欲のすごさ」というのもビーグルと暮らすうえで悩みのタネになっている方も多いようです。

狩猟犬時代の名残なのか、お散歩するときも前を見ないで、ずっと地面に顔を近づけフンフン匂いを嗅ぎながら歩き続けるビーグルもいるとか。そして道端に落ちている食べ物を口に入れてしまう、いわゆる拾い食いをしてしまうのです。

また、賢くてパワーもあるビーグルは、人間の留守中に台所のゴミ箱を漁ったり、食料をしまってある戸棚を開けてしまう子も!食に関する興味が大変強い犬なのですね。ただ、こうした行動を許して癖にしてしまうと、留守中や散歩中に誤ったものを食べてしまい、万が一それが命の危険に関わっては大変です。

子犬の頃からお家でのマナーを身につけるトレーニングもしっかり行い、お留守番の時の過ごし方も覚えてもらいましょう。

ビーグルには、はじめから“悪い子”なんていません。ちょっぴり他の子に比べて、やんちゃが過ぎたり好奇心が強かったり、食欲旺盛すぎる性格のビーグルもいるかもしれませんが、それは人間も同じですよね。

その子それぞれの長所と短所、得手不得手を冷静な目で見つめ、またそれを受け入れながら、共に暮らす上でして欲しくないことはきちんと伝える。そして「必ず改善できる!」とその子を信じてあげてくださいね。

4. ビーグルの飼い方~かかりやすい病気と日々のケア~

これまで様々な視点からビーグルの飼い方をお伝えしてきました。ビーグルとの楽しい暮らしはイメージできてきましたか?家族として暮らすなら、いつまでも元気で長生きしてほしいもの。ここではビーグルのかかりやすい病気や、健康に暮らすための日々のお手入れについてお伝えします。

①ビーグルがかかりやすい病気

ビーグルは他の犬種に比べると、比較的健康で丈夫。発病率も低く、共に暮らす家族としては心配が少なくてすむのは嬉しいですね。ビーグルの寿命は12〜15年程ですが、しっかり健康管理を行えば、飼い方次第では20年以上生きることもあるようです!

そんなビーグルがなりやすい病気は、やはりその性質が大きく関わってきます。

・肥満に関する病気…椎間板ヘルニア等

食に対する興味が強いため、拾い食いや盗み食い、おやつの食べ過ぎなどのために肥満になりやすい傾向があります。そして肥満が元で椎間板ヘルニアなどの病気に繋がりますので、日頃から食事の管理と食に関するしつけはやはりとても大切です。

・目の病気…白内障、緑内障、網膜萎縮等

ビーグルは比較的目の病気にもかかりやすいようです。これも肥満が原因となるケースもあるようですから、やはりビーグルの飼い方のポイントは食にある!と言っても過言ではないかもしれません。目の病気は本人もサポートする家族も辛いもの。できる限り日々の暮らしから予防できるよう心がけたいものです。

・外耳炎

耳垂れのビーグルならではの外耳炎。垂れている耳は通気性が悪いため細菌がたまりやすく、耳垢も多くなりがちです。特に湿度の高い日本の梅雨は要注意。こまめに耳の中をチェックしてあげましょう。ただこの時、無理矢理強く行うのは絶対にやめましょう!

犬の耳は人間の耳とは構造が異なりますから、無理にするとケガをしてしまう危険もあります。その子が嫌がったり怖がったりしない程度に、ガーゼや綿棒などで優しく丁寧に拭き取ってあげましょう。嫌がる子には無理はせず、できそうなタイミングで少しずつ行うなど、慌てず落ち着いた気持ちでケアをしてあげましょうね。

お手入れに関しては、耳のケアの他に、ブラッシングもある程度必要です。ビーグルは短毛種ですが、それなりに抜け毛はあります。2〜3日に1度はブラッシングをしましょう。犬の美容室でのトリミングは特に必要はありません。

また、マッサージをしてあげるのもオススメです。手のひらや指を使って、ビーグルの頭部から尾にかけて優しくなでるようにマッサージしてあげましょう。

日頃から身体に触るのが習慣になっていれば、病気のときにいつもと違う状態であることを発見しやすくなります。コミュニケーションかつ体調チェックのためにも、こうしたスキンシップも大切にしてみてくださいね。

おわりに

ビーグルの飼い方を様々な視点からお伝えしてみました。ちょっぴり心配になった方もいるかもしれません。もしあなたがまだビーグルを迎える前なのであれば、気になる点はスルーせず改めて見つめ直してみましょう。

一度迎えたら一生家族。その子が最期まで幸せに生きられるよう責任を持つこと、それは家族となる人間にしかできないことです。ここでお伝えしたビーグルの飼い方があなたのお役に立つことを願っています!


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