犬のしつけ方

犬のしつけはいつから?何から始める?

2017/03/25

犬のしつけ いつから

新しい家族の一員としてやってきた子犬。可愛くてたまりませんね。ごはんを食べていても、よちよち歩いていても、キャンキャン吠えても…オシッコする姿さえ、愛らしく可愛く見えます。見守り、お世話をし、可愛がって…幸せな時間ですね。

一方で、犬を飼うからにはちゃんとしつけをしなくちゃ!という意気込みをお持ちの飼い主さんもいらっしゃるでしょう。いつまでも幸せに一緒に暮らすために、我が家のルール、人間界のルールを覚えてもらうことは大切なことです。

どんなしつけをするか、いつからはじめたらよいのかをまとめてみました。

1. 家庭犬に必要なしつけとは

そもそも、家庭で犬を飼う場合に行う犬のしつけとは何でしょうか?

警察犬、介助犬など特別な役割を持った使役犬には、それぞれの役割を果たすために、それ相応のしつけが必要になります。

一方、家庭で家族の一員として暮らす犬の場合、犬をしつける理由はただひとつです。犬が「人間の家族と仲良く、お互いに気持ちよく暮らすことができる」ようになること。犬が本来もつ欲求や行動パターンの中で人間と共に暮らす上では困ることがいくつかあります。具体的には以下のような行動です。

・じゃれているつもりで噛みつく、飛びつく
・家じゅうでオシッコをする(マーキング)
・人のごはんを取る
・首輪やハーネス、リードを嫌がる
・触られるのを嫌がる
・刺激に反応して吠える

これらは犬としてはごく自然な行動なので、本来犬として責められるべきことではありませんが、人間と暮らす上では危険だとか、迷惑だと見なされる行為なので、これらの行動を人間に都合のいいように変えてもらう必要があります。「このように変えてね」と伝え、望ましい生活習慣を教えるのが犬のしつけです。

2. 犬のしつけは家庭に迎えたその時から

犬のしつけをはじめるのはいつからがよいのでしょうか。子犬にしろ、成犬にしろ、家族として家に迎えたそのときがしつけを始めるときです。

2か月~3か月の子犬を迎えるご家庭も多いので、まだこんなに小さい赤ちゃんなのにしつけなんてできるかしら?と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。

けれど、こんなに小さくても実はもう赤ちゃんではなく、2~3か月の子犬はすでに外界のいろいろなものを見聞きしながら様々なことを学ぶ月齢に達しています。

子犬は生後二週間ごろからよちよち歩きを始め、親や兄弟、身近にある物に触れたり音を聞いたりするようになります。生後4週齢~13週齢頃は「社会化期」と呼ばれ、好奇心が強くありとあらゆる物に興味を持ち、動物、人、物への愛着が形成される時期です。人間でいうと1~3歳くらい(小型犬の場合)だと思ってください。

その後、13週~6か月頃を「若齢期」と呼び、好奇心だけでなく恐怖心、警戒心が芽生え、新しく見聞きすることを自分にとって好ましいか好ましくないかなどの判断をし、記憶していく時期となります。6か月ともなると人間でいえば9歳(小型犬の場合)、小学生です。

そして小型犬では1歳半、大型犬では2歳を過ぎたころには人間で言うと二十歳、立派な大人の犬になります。

「三つ子の魂百まで」といいますが、犬のしつけを考える上でも同じことが言えます。成犬になってからでも、しつけに遅すぎることはありません。いつからでも、根気よく教えれば犬は必ず理解してくれます。

けれど、いちど正しいこととして認識し覚えたことを否定し新しいことを習慣づけるのは、犬にとっても教える飼い主にとってもそれなりの労力が必要です。

見るもの聞くものすべてが新しい子犬のうちのほうが、身に着けてほしい習慣を教えるのに適しているといえます。

3. まずは様々なもの、ことに慣れさせる

犬のしつけというと、まずは「マテ」「ヨシ」「イケナイ」「オイデ」などのコマンドでコントロールすることを思い浮かべるかもしれません。

しかしこういったコマンドによるコントロールは、実はいつからでもできるしつけです。もっと大切なしつけの第一歩は、これから一緒に暮らすなかで起こる様々な事柄やもの、生き物などに慣れ、それらを嫌なものではなく好ましいものと感じてもらうことです。

とくに社会化期にある子犬の場合、本来ならばこの時期に親犬や兄弟犬とともに様々な経験をし、経験を通して自分の生きる世界を理解し把握していくことで、生きる能力=社会性を身につけていきます。

ですから、この時期の子犬を家に迎えたら、飼い主さんが親になり、兄弟になって共に様々な経験をさせてあげましょう。これが犬のしつけの第一歩です。

手始めに、飼い主さん自身に慣れてもらうことです。名前をたくさん呼んであげましょう。もちろん叱るためではなく、可愛がるために。愛情をこめて「○○ちゃん」と呼ぶ飼い主さんの声が心地よいものとして耳に届き、呼ばれることが嬉しいことだと記憶されれば、名前を呼べば振り向いて「なあに?」と耳を傾けてくれる子になります。

また子犬のうちは触られることにあまり抵抗がありませんので、この時期にたくさん撫でて触って、人の手を好きにしてあげてください。

人の手は怖いものではなくいいものと理解すれば、将来の噛み癖の抑制にもなりますし、飼い主さんもこの子はここを撫でるのが好き、ここを触るのは好きじゃないといったことを把握できます。飼い主さんだけでなく、いろいろな人に抱っこしてもらうのもよいでしょう。

そのほかにも、できるだけ多くの時間を一緒に過ごして、掃除機などの生活音や外の物音、来客なども「怖くないもの」だと理解させてあげてください。

またワクチンが済む前の子犬でも、抱っこやキャリーバッグでもいいので外をお散歩して、外の世界の様々なもの、人や犬、車やバイクなどを見聞きさせてあげましょう。

首輪やハーネス、リードを付けるのも最初はおっかなびっくりですし、本来犬は身体に装着するものは嫌がります(猫ほどではありませんが)。体を締め付けない柔らかいものを選び、不快感を少なくし、また装着の仕方も不快でないように注意して(いきなり首や足を掴んで固定しないなど)、嫌いにならないようにしてあげましょう。

4. すぐに始めたいトイレトレーニングと甘噛みのしつけ

ほかのしつけに先駆けて始めたい犬のしつけの代表格は「トイレトレーニング」と「甘噛み」対策です。

トイレトレーニングに関しては、最初に覚えたことが後々にまで影響しますので、最初に「我が家のトイレのルール」をしっかり決めておいて、家に迎えると同時に始め、一貫して根気よく教えてあげるといいでしょう。家に来たばかりのときとその後で場所などが変わったりすると犬は混乱し、失敗の原因になります。

甘噛みに関しては、「子犬だからしかたない」と最初は笑って許してしまうことが多いのですが、しばらくして頻度が高くなったり、噛みが強くなってから慌てて「叱る」に切り替えると子犬は混乱します。いつから…と迷う前に、はじめから「だめだよ」「痛いからやめてね」とまず教えてあげるのがベストです。子犬ですから最初のうちは繰り返してしまうかもしれませんが、そのうち理解してくれますよ。

おわりに

犬のしつけは、いつからでもできます。たとえ成犬になってからでも遅すぎることはありません。そして、早すぎることもありません。小さな子犬も、愛情を持って根気よく教えてあげれば理解してくれます。

種の違う仲間と家族として一緒に暮らしていくためのコミュニケーションのひとつですので、気負わず気長にやっていきましょう。


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